オリヴィエという「発明」
アンジェリークを貸してもらったのは、学生時代でした。
その後、他の友達もハマリ、みんなでハマリ、アンジェリーク自体もブームということもあって、本当にみんなでフィーバーでした。
初代はこだわりがなく、それゆえに全員のEDを見たという私にとっては珍しいゲームの一つです。
当時の私はジュリアス、クラヴィス、オスカー、ルヴァあたりがお気に入りでした。
友達のひとりに誰が好きか尋ねると「それはもちろん、オリヴィエ様!」と言われてびっくり仰天しましたっけ。
いえ、今ならわかるんですよ。
個人的には恋愛対象ではないのですが、突出して良いキャラクターだと思っています。
というのも、オリヴィエは非常にクオリティの高いキャラクターです。
マルチになんでもできるが、嫌味でもなく、完璧超人でもない。
この好バランスがすごい。
それを20年前に「発明」したルピパはやっぱりすごいと思う。
オネエ系というのはもう当時にはあったキャラでした。
しかし、オリヴィエは外見の女性らしさとは裏腹に、内面はずっと男っぽい。
男というよりも漢(おとこ)ですね。
ドラマCDだとダガーや剣の使い手で、気遣いができて、頭の回転が早くて、それなのに気さくだから重たくならない。
完璧すぎるのにそうさせないバランスが素晴らしい。
今はどうかわからないけれど、昔はゲームキャラというのが、割合わかりやすい「コード」を持つものばかりだったと思います。
複雑だけど生い立ちからくる込み入ったものでもなく、ありそうでありえない、そんなキャラがオリヴィエだと思っています。
私が長編小説でも書くなら、オリヴィエは絶対外せないけれど、必ず脇役にする。
彼ならシリアスでもギャグでも使えるし、ロマンスで甘い雰囲気もOKだし、厳しいピンチも切り抜けられる。
主人公よりも脇で輝くキャラクターだと思います。