消去法なキャラクター
考えてみれば、エンジュというキャラクターが生まれた背景は、エンジュというキャラありきではなく、消去法だったんだろうな、と思ってしまう。
聖獣の宇宙を舞台にして守護聖を招くことを軸とすれば、コレットは名実ともに女王となり、それでは恋愛はご法度。
それは、天レクで己の宇宙の危機にリモージュが主役ではなく脇役であったのと一緒。
だから、仕方なく生み出された主人公なんだろう。
そして、基本的なことが曖昧だったりする。
そもそもサクリアの縛りのない一般人であるはずのエンジュが、聖地に残っているのも不思議だし、聖天使となって家族と別れるのも納得しずらい。
まだ、好きな人と一緒になるならわかるが、あれは誰も選ばなかった、つまりは使命感を優先してのこと。
別宇宙の、よくわからん聖天使をよくぞ引き受けた、と思ってしまう。
その地位にいて、恋愛OKなのかもわからない。
女王EDに相当するものがなくては、という考えからできたものなんでしょうが、それこそ曖昧な、取ってつけたようなものと化している。
恋愛自体も焼き回し感満載。
個人的にコレットが好きだから、クラヴィス×コレットも好きなんですが、前女王を鑑みれば、やはりクラヴィス×リモージュの方がしっくりくる。
それは、過去の葛藤があるアリオスについて、エンジュよりコレットの方に軍配が上がるのと一緒だと思う。
(私がアリコレ好きってだけでなく、一般論として。)
エンジュである必要がないんだよね。
それは、SP2の守護聖×コレットも同じだったと思いますが、あのときは主人公=自分を想定していたはずだし、教官や協力者も増えたので、それはそれで変化があったように思える。
ただ、SP2の教官・協力者×コレットEDを除けば、エンジュとのEDは幸せなものだと思う。
家族など下界とは離されてしまうものの、サクリアの縛りがないから、一緒に下界に降れるしね。
(アリオスEDの場合、ふたりだけの世界に行くとなれば、神鳥の宇宙ではないのは必然。やはり家族との別離はあるのだろう。)
人間はわがままなもので、幸せなんだけど、葛藤がない分、萌えないのも事実で。
なんともスッキリしない感じがすると思えてしまうのです。