アリコレ館

アンジェリークのアリオス×コレットばかりかと

記憶を取り戻すまで

トロワのアリオスとの強制イベントは初回の6回のみ。

ここで記憶喪失の青年と出会い、彼の記憶を取り戻すと火・木曜日以外に日曜日にもデートできるようになる。

この6回のイベントが神懸ってる!

以前も度々書いたけど、まとめて書いたことないように思うので、今回はそれを書いてみようかな、と思います。

 

コレットが約束の地に行くと、アリオスらしき青年がいる。

でも、彼は記憶を失っていて、彼女が誰だかわからない。

そんなとき、アリオスは「その瞳と唇には覚えがある」とぬかす。

ちょっと、ここ本当に上手すぎる!!

これだけで天レクのアリオスED上の話の伏線だとわかるもん。

つまり、彼が最期に消え去る前、左目でコレットの姿を心に刻み付けたというのがわかる。

黄金色の右目=レヴィアス、緑の左目=アリオスの隠喩で間違いないと思うが、このときの彼は左目でジッと彼女のことを見てから、灰燼になる。

最期に望んだのは、皇帝でもエリスでもなく、コレットだったわけで、ここだけで飯三杯いけます(笑)。

天レクでエリスの魔導生物を作れると張り切っていた頃の彼は「あの美しい青緑色の瞳は失われるが…」という台詞を吐いているので、彼女の瞳が元から好きだったというのもあるけれど、私自身は「意思の強さ」「無垢な心」の象徴のように思っています。

唇については、欲しかったんだろうね。

結局は愛し合っても触れることなく別離を余儀なくされたわけで、本当は誰よりもその唇に恋い焦がれてEDがあれなんだと思うと、胸が苦しいよ(笑)。

 

2回目はコレットが先についていて、左右に足踏みして、明らかに人を待っている様子がわかるの!!!

見たときショックでした。覚えてなかったから!

トロワは何度もプレイ済みだから、絶対知らないことはないんだけど、おそらくこの6回以降のセーブでやっていたから、覚えてなかったんだと思う。

けど、この動きがめちゃくちゃかわいくて、萌え死にそうだった(笑)。

このときに、アリオスに彼の名前を聞かれるんだけど、そのとき『レヴィアス』を選択すると即NG。

これは当時ネットでも「お前の本名はレヴィアスだろうが!!!」みたいな意見も多くて、私も賛成だった。

けれど、こうして改めてやってみると、やっぱり『アリオス』で正解なんだと思う。

ここは正しい答えがほしい場面じゃない。

コレットにとって、彼の名前はアリオスだからそれでいいと思うし、深読みすれば、アリオスとってレヴィアスではなく、無意識にもアリオスを望んでいたようにも思える。

彼の人生の中でアリオスであったことは、そう多い時間ではないはず。

なのに、アリオスとして望まれたいと思う気持ちがあるなら、それはすごく深い。

ここだけで飯(以下略)。

 

3回目には木漏れ日の蝶を見ます。

アリオスが約束の地の林に誘うんだけど、そのとき、彼はスタスタ前に行っちゃってコレットが追いかけていく姿がかわいい。

で、神に見放された蝶として紹介するけれど、コレットにはそれが苦しくなってしまう。

まるで潔く死ぬことがすべてであったかつてのアリオスとの決別を思い出して。

アリオスは慰めてくれるし、その後にからかってくれる。

ここも本当に上手だよなぁ。

詳細を伝えなくても天レクを絡めているから。

深読みできるようにできているんだよね。

しかも、コレットのことを見送ってくれるんだよ。彼女の背中をじっと見つめるアリオスの姿もグッとくる。

 

4回目に雪を見て断片的にアリオスは記憶を思い出す。

本当にここが一番好き。EDより好き。

アリオス「…雪か。こうして、お前と一緒に雪を見たことなかいか?そばに暖炉が燃えてて…お前の吐く息が、窓を白く曇らせていた」

コレット「本当のことよ。私も…覚えているもの」

アリオス「なん…だって?」

コレット「私、あなたと雪を見たわ。窓際で二人並んで…あのときは、すごく…すごく暖かかった」

アリオス「…雪が降っていたのに?」

コレット「降っていたけど…暖かかったの」

この台詞回しも最高に好き。

ここで考えると、あのなんでもないひと時が、かえってアリオスの心の中にあるって、それはすごいことだと思う。

まだ両想いでなかった頃であろう、普通なら単なる一場面に過ぎないこの雪の想い出を、彼は自分の名前すら失っても覚えていた。

それだけ大切な想い出だったんだよね。

ここでまたご飯が(以下略)。

 

5回目でアリオスは過去をすべて思い出し、コレットとの別れを決断する。

ハッキリとは描かれないけれど、おそらく雪がきっかけとなって過去を取り戻したのだと推測されます。

このときのアリオスは天レクの最終決戦のレヴィアスに通じるものがある。

憎まれ役に徹してるというか。

振り返ることなくコレットを置いて行ってしまう姿は、約束の地にひとり残された彼女の悲壮感ばかりが目立って、プレイヤーは「この選択肢でよかったのか?」とかなり混乱したんだよなぁ(笑)。

 

6回目で再会できます。

これは私の記憶違いかもしれないのですが、5回目から6回目まで間、2回くらいアリオスに会えなかったように思ったの。

でも、愛蔵版では次の回でちゃんと会えました。

ここで、「別れがきても、くじけないわ」とコレットが彼に告げるんだよね。

アリオスが「やれやれたいした愛の告白だな、アンジェリーク」ってからかうんだけど、このカップルってどちらも無意識に心情を吐露するよね。

確かにコレットの言葉はすごく重い。

どんなことがあってもあなたを諦めないということは、天レクのあなただけを選ぶと同意儀なんだと思う。

それを意識してないからこそ、アリオスがからかいたくなるんだろうけど、このとき、彼はすごくうれしかったはず。

こんなにも愛されたのは、エリス以来。

しかも、そのエリスへは拒否したことはなく、コレットについては強烈に拒否したあげくにそれでも自分を選んでくれるというのは、これ以上にない愛だと思う。

それがわかっていて、EDにつながると思うと、胸が熱い。

 

そうそう、4回目でアリオスがコレットのことを尋ねるところがあるんだけれど、「私は宇宙の女王よ!」と言うと「すげー頭悪そう」とゲラゲラ笑われます。

「えっと普通の女の子だと思うけど…」とお茶を濁すと、結局からかい半分に問い詰められて、女王であることを告白してしまう。

前者の方がポイントが高いので選んだりしますが、後者の方がコレットぽいと思う。

嘘がつけなくて、ジリ貧になるところが(笑)。

こういう何気ない会話もすごく好きだ。

 

そして、最後のEDのアニメーションはとても綺麗で、今見てもとてもいいと思える画質。

アリオスの代名詞である「ばーか」に続く「愛してる」の直球を、あの短いシーンの中によく入れたと思うよ。

念願のキスもできたしね(笑)。

コレットの声がないのは不自然に思えるんだけど、それを抜いても最高の出来だ。

アリオスというキャラクターをよく表していると思う。

再燃したからこそわかるけれど、トロワのアリオスは本当によく出来ている。

雪祈祭とか夜想祭とかに参加できないふたりだけど、そんなのを軽く越して素晴らしい出来だと思っている。