NOと唱える
思い立ってアンジェリークspecial2をプレイ中。
PS2本体がそろそろ稼働限界なのか、途中のアニメーションでストップしてしまったため、現在まだまだ序盤。
でも、やっていて楽しい。
トロワのデートメインとは違って、はっきりしたライバルの存在は大きい。
ちゃんとレイチェルに手抜きをお願いしていたはずなのに、怒涛の育成で何故かフィフティフィフティになって焦った(笑)。
ゲームとして一番SP2が好きという人の気持ちはわかる。
さて、十数年振りにプレイして思ったのは、自分が母親になってその視点でキャラクターを見てしまうことだった。
ゲームを見ていた子供が「どうしてゼフェルは怒っているの?」と訊いてきた。
確かに執務室に入るなり不機嫌な顔をして怒鳴られたら、普通はそう思うだろう。
キャラに慣れてしまった今では「ゼフェルはそういうキャラクター」として認識しているけれど、よくよく考えてみるとそこに至る過程は考えさせられるものがある。
ゼフェルはルトゥールで若干変節があったとはいえ、彼自身の人生は他守護聖の中で一番恵まれていない。
前任者の突然の失踪が原因で、本来あるべき猶予期間がなかった。
まだ未成年のゼフェルが、それも親にも友人にも愛されていた彼が、突然すべてを失ってしまう過去はあまりにもひどい。
だからこそ、ゼフェルは頑として「反聖地」であり守護聖制度のアンチテーゼを訴えている。
ランディとの確執(というか仲の悪さ)は、同じ世代でありながら聖地をすべて肯定的に受け入れている”甘い坊ちゃん”のランディに対する蟠りも大きいだろう。
(ゼフェルが思うほどランディは坊ちゃんでもなく、貴族の恩恵も受けていないのだが。けれど、そのランディの過去を知らないというのも、ここから彼らの間遠さを窺い知ることができる。)
ゼフェルが頑なに聖地に対してNOを唱えるほどに、いかに彼の過去が愛しいと思っいることの証左になるだろう。
そして、実際の女王と守護聖の制度を真正面からNOといったのは、実はアリオス。
ゼフェルもコレットが自分たちの手足として動くことになんら疑問は感じていない。
女王と守護聖の世界という絶対の存在については、疑ってはいない。
けれど、アリオスはトロワで「あいつらお前を扱き使いやがって」と唯一神鳥の制度を批判している。
他キャラクターは女王称賛する言葉以外疑問すらない。
これはアリオスがコレットを慮ってという以前に、女王制度ないしは皇帝制度という一極集中制度について疑問視しているからかもしれない。