OVA 白い翼のメモワール
実はこれ、発売当時に見ました。
というのも、友達が購入したので、おこぼれに与って(笑)。
あの頃の、私のアリコレ熱は今よりも遥かに高い。
人生の中であれほど熱中したことはないくらい、でした。
いいもの見せてもらったわ~、私には高くて買えなかったから、というのが、正直な感想でした。
今回、アリコレ熱が再燃して中古品を購入したのですが、その感想は変わらない。
アリコレがいいねっていうよりも、この値段ならいいかって。
これ見てアリコレが嫌いになったという人もいるらしい、というのはなんとなくわかる。
私は嫌いにはならないが、イマイチ萌えない。
萌えない理由は明確。
今までの登場人物を全部出す、というコンセプトだけが見えてしまう。
だから、ここにコイツは必要ないんじゃないというのでも出てくる(笑)。
しかも、それしか出番がないという・・・。
私はアリコレ派だから出番はあるのよ。
でも、この場面がいい、というのが本当に少ない。
せいぜい最後のアリオスがラ・ガを吹っ飛ばすシーンくらい。
あれだけ出番があるにも関わらず、だ。
結局、キャラクターばかりが散漫に出ているという印象なんだよね。
遥かなる時空の中で2のOVA『白き龍の神子』と比べるとよくわかる。
遥か2の場合はOVA全3巻だからその分長いし、登場人物も敵味方合わせて16人だから、20人いるアンジェリークよりも有利なのもある。
また、配役が敵味方と脇役という立場が違うというのもあって、ストーリーが作りやすい。
でもね、一度偶然にもみんなが集結して、それから本当の意味でみんなをまとめて再集結させていくという主人公の姿はよかった。
基本的にみんなの見せ場があったしね。
しかし、アンジェリークの場合は、バラバラ出てきては会話をして終わり、みたいな。
せっかく剣を持っているキャラクターもいるのに、戦う場面はアリオスVSランディくらいで、それもすぐに終わってしまう。
何故かサクリアで防御するのがマルセル。
もっと戦闘シーンがあって、その中ならカッコイイが、それだけだとなんだかなぁ。
たぶん、オスカーあたりにさせるとキャラクターの出番に差が出てしまうから、というのも大きいと思いますが、戦闘シーンがなければヴィクトールとかいらないじゃん(笑)。
作り手側としては、アンジェリークとしてだけでなく、ネオロマ作品で初めてのアニメ化だから試作品的な意味合いもあし、予算もかなり限られていたというのもあるだろう(全2巻。30×2本だったわけだし)。
でも、あの脚本はマズイ。
結局トロワまでの前哨戦みたいな位置づけなのに、なくても全然OKみたいな空気感。
だから、その失敗を活かしてOVA『聖地より愛を込めて』は全3巻にして、ドラマCD組とアニメ組に分けて人選しているにも関わらず、やっぱり散漫な印象。
ドラマCDの内容こそアニメ向けなのに、それをする予算がない(3巻では収まらない)からちょっとギャグテイストのアニメになったというのが、ものすごく見えてきてしまうから白ける。
あと、個人的に疑問なのは、アリオスの最後の言葉。
口パクなのでOVAではわからないのですが、脚本には「ありがとう」とあった。
私も見たときそう思ったのだが、でもちょっと変だよね。
アイツ、感謝にはサンキュって言うよね。
だから、脳内では「また会おう」にしています(笑)。