矛盾をどう解釈するか
天レクとトロワのアリオスはやや性格が異なる。
これは天レク時にアリオスとレヴィアスの書き分けをしたのが原因かと思われるのですが、だからか、トロワのアリオスは少しレヴィアスが混じった感じがする(笑)。
個人的にはそれほど矛盾を感じないし、同一人物だから仕方ないんだけど。
それを、ある二次創作にて「あの旅のときのアリオスはやはり”アリオス”という人格を演じていたんだ」とコレットに言わせているの。
これにはさすが!とひれ伏したくなった。
おそらく、作り手はそんなことを考えて作ってはいないと思う。
ただ、記憶を失い、戻ったアリオスというキャラクターありきで創作したように感じる。
でも、受け手というのは、作り手の意図しない解釈をするわけで、十人いれば十人分のアリオスがいるのだ。
そこで、エトワールにて、アリオスの恋愛イベント第二段階。
エンジュがこの宇宙が好きだから使命に打ち込めるということに驚くアリオス。
エンジュの答えは彼女らしくていい。
問題はアリオスだ。
元々、エトワールの彼の趣味は「昼寝と聖獣の宇宙を見守ること」。
宇宙が好きだという答えに驚くってことは、彼にとっては意外だったということでしょう。
なら、自分自身は強制されてしているか、自責の念でしていることになる。
でも、趣味なんだよ。
趣味ってことは、好きなこと。
自分が好きでやっているのに、強制とか自責の念とかいうことはないはず。
だから、どうしてエンジュの答えに驚くのかが謎。
仮にアリオスは好きで聖獣の宇宙を見守るっているとして、エンジュの答えに驚くなら、彼女は楽しんで使命をしていないってことになる。
それはますます変だ。
作り手としては最後にこの宇宙からエンジュを奪うというアリオスを描いているから、宇宙に愛着のあるエンジュ→それを捨ててまでついて行くという段階を描きたかったのかと思われる。
それを思わせるのが、アリオスの恋愛イベント第一段階の台詞。
「目の前にぶらさがったエサばかり追いかけていると、いざ本当に自由になったときに、走り方を忘れちまうぞ」。
これって、エトワールの使命後のことだよね。
それとも、自分が彼女をこの宇宙からふたりだけの世界へってこと?
それだけでなく、彼自身が束縛され、自由を簒奪されて聖獣の宇宙に留まっているようにも解釈できる。
何度も言うが、彼の趣味が聖獣の宇宙を見守ることであるなら、強制されているわけえはない。
けれど、イベントの台詞ひとつひとつが対エンジュになっていて、その場合、どうしてもこの宇宙にいる理由がわからなくなっている。
(最も酷いのは、恋愛イベント第三段なんて自分のために死んでしまったエリス、命を捧げると言ったコレットの選択を否定だからね。)
それを踏まえて考えると、エトワールのアリオスEDはエンジュ用になっているが、それ以外のED(エンジュと個人的に絡まない)については、コレットのために自らを捧げると決心したままのアリコレ仕様となっているってことか(笑)。
他キャラはそんなことないんだけれど、エトワール直前までのアリオスは、天レク~トロワアリオスED延長上にあったから、それを引き継いでいるんだろうなぁ。
アリコレの人はそれで満足してもらって、アリエンの人は恋愛イベントを見てねってことか!?
クラヴィスを除いては、過去のカップリングを思わせる設定はほぼないので、むしろアリオスは厚遇されているってことですかね。