ルトゥールという踏み絵
ネオロマの新作は残念ながらアンジェリークではなく、遙か3でしたね。
移植で喜んでいる人も多いみたいで、よかったね。
下記は私の率直な印象で、批判ではないですが、辛口です。
これを聞いた第一印象は10年遅くないか?ってこと。
泰衡EDを望んだ声は、おそらく十六夜記発売直後からあったはず。
「神子ともう少し早く出会えていたら」みたいな台詞があるEDがあって、これが泰衡EDだ!というのをネットで見たことがある。
あの頃なら、まず間違いなく盛り上がったいたし、どんなEDであったとしても、個人的には満足していたと思う。
しかし、こうも間があいてしまってから、本体も持たないゲームソフトを買う気力すらない。
それと、これって新作なのか?ということ。
久し振りにトロワをプレイして、あまりにもボイスが少なくて驚いたから、フルボイスというのは嬉しいと思う。
思うんだけど、それだけで食いつくのは古参のファンだけだよね。
しかも、それはPSP愛蔵版でもできそうなことを今更感って思ってしまう。
(それにみんな有名な声優さんだから、遙か3でなくても結構出会える人ばかり。むろん、この方のこのキャラがいいって場合もあるだろうが。)
以前、ネットサーフィンしていたときに、コーエーの愛蔵版は価値を付加するということではなくて、やり残した宿題を仕上げているだけ、というような文章を見て、まったくその通りだと思った。
PC版のエトワールで神鳥+アリオスのアニメーションがPS2版で付け足されたとか。
こんなの、はじめから仕上げてから販売すべきってことなんじゃないのかってレベルだと思うよ。
そこで、考えた結果、この遙か3はリメイクという名の古参商法なんじゃないかと。
ルトゥールみたいに完全なリメイクでないのは、ルトゥール自体失敗ではないとは思うけれど、予想以上に新規獲得ができなかったんじゃないか。
つまり、あの絵を見て、「かわいい!かっこいいからプレイしたい!!」という若手をGetできなかった。
やってみたところで、ノベルゲームに慣れた子らは「作業つらい」となった。
更に言うなら、ブライアン・双子の新キャラの食いつきもイマイチだった。
嫌われてはないけれど、昔よくあった推しキャラ変遷で『SP1→オスカー、SP2→セイラン、天レク・トロワ→アリオス、エトワール→フランシス』みたいに✖✖様が好きだったけれど今回からはブライアン最萌え!みたいなことはなく、ずっと✖✖様推し!というユーザーが多かった。
でも、3万円BOXは売れたから、ヘビーユーザーには高くても売れるというところは学んだんだろうね。
ただ、完全リメイクはちょっと…と思う気持ちはよくわかる。
私も遙か3のシナリオが好きで、望美がいきなり剣の達人になるようなかなり強引なところもあれど、それが気にならない程度の話のテンポも良かった。
鵯越で防がれたとき、「え!?」となったのも良き思い出。
あのシナリオ自体はすごく良いから、それをいじってほしくはない。
だから、筋はそのままイベント付加というのが、一番良いのかもしれない。
これは、私にとってアンジェリークでいえばトロワに相当するんだけれど、あの話自体を変えてほしくない。
もちろん、トロワですべてにおいて満足しているわけではない。
欲を言うなら、スチルを変えてほしいし、アリオスとの雪祈祭や夜想祭のイベントが欲しい。
でも、下手にリメイクされるのなら、携帯機への移植だけで万々歳だ。
そう考えると、アンジェリークのリメイクは絵師を変更せずに、(さすがに同じ絵師さんでも絵自体が変わってしまっているから)立ち絵やイベントスチルを変更して、追加イベントを付加した方が良かったってことになる。
ルトゥール出ないとそんなことはわからなかったから、ある意味あれはネオロマの踏み絵として存在しているんだな、と思った所存です。