アリコレ館

アンジェリークのアリオス×コレットばかりかと

エリスへの妄執と脱却

二次元というのもあって、十年も亡き人を想うレヴィアスの設定は重たい。

ただ、レヴィアスはエリスが死んだことで皇帝の憎しみがMaxまで高まったが、実際に彼女の心情を汲んだものではなかった。

とにかく、彼女の死を認められない十年だったに違いない。

 

レヴィアスが自死するのは、彼のしでかしたことのけじめだったのだろうが、それだけじゃなくて、意地とかプライドとかが含まれてたのも確かなはず。

野望が成功するか失敗するかのDead or Alive。

失敗したので死を選んだのだけど、そこにコレットへの気持ちもあったと思う。

彼女は太陽のような存在。

アリオスには眩しすぎた。

闇の中を生きる彼にとって、この場所へ彼女を連れていくことはできなかった。

エリスが『レヴィアスと逃げる』という選択肢がありながら、事実上それは不可能であったため、彼の幸せを想って(皇帝の側室になれば彼は刃を交えるだろうと予測しただろうから)、彼女は苦しみ、投身自殺をしてしまう。

アリオスも『コレットを攫う』という選択肢があったはずで、コレット自身は彼を許していたわけだから、そのチャンスを棒に振ったのは、やはり一緒にはいられないという考えだったのだろうと予測。

皮肉にも、彼のしたことはエリスのしたことの繰り返しだった。

 

だから、トロワでエリスの死を認められたんだよね。

『あいつと俺の幸せの基準が違っていただけで』と。

そう、彼女もまた自分を愛し、苦しんで自殺した。

彼もまたコレットを愛してしまい、苦しんで自決した。

認めることで、ようやくエリスからの妄執から逃れられたんじゃないかな、と思っている。

 

そこで、アリオスはやっと恋ができるようになった。

エリスの死後はエリスに引きずられたままで、彼女を復活させることばかりで、新たな恋という発想すらなかっただろう。

でも、エリスの死を認めたことによって、やっと自分はエリス以外の人間を愛しているとも認められたのであろう。

しかも、外見も内面も似ていると思ったコレットだが、最も惹かれたのは『エリスに似ていない部分』だった。

ここは大きなポイントだ。

 

だから、私は単にアリオスが過去の傷を癒しただけでは、新たな恋はできないと思っている。

エトワールの前提はおそらく、天レクノーマルED→白い翼のメモワール→トロワノーマルED→エトワールだと思うから、これではアリオスは過去から脱却できても、エリスからの妄執からは逃れられない。

だと、恋はできないと思っちゃうんだよね。