最強の難しさ
ルトゥールでサラとパスハがリストラされたこともあって、当初からルトゥール2の制作があやぶまれていた。
でも、今にして思えば、ブライアンが登場したことでルトゥール2の制作は検討されてなかったのかと思いはじめた。
ヒロインの交代があろうと男は絶対に出すという強い信念のもと、アンジェリークは続けられた。
さすがに昨今の攻略対象は一ヒロインが前提となってから、魔恋についてレヴィアスは攻略対象ではなかったけれど、あれがもしエトワ後に発売されていたらテレサでの攻略は可能だったと思われる。
さて、ブライアン。
あまりにも限定的なキャラクターすぎて次回作には非常に使いづらい。
それでも、ルトゥールには新キャラとして出してきた。
ということは、次回作の構想がなかったのではないか、と考えたわけです。
ルトゥール未プレイなのですが、設定から考えてブライアンはつくづく異色だと思う。
「リモージュ限定のアリオス」という言葉がぴったりではあるんだけど、ブライアン√ってそれほど限定されていないような気がする。
恋愛に関しては限定であるのは間違いない。
けれど、肝心のブライアンの設定がそこで閉じていない。
つまり、ブライア自身が神鳥守護聖とつながっている関係で、神鳥ーブライアン×リモージュー神鳥みたいに、お互いのバックに神鳥守護聖が控えている。
ただリモージュの視点からだとブライアンの背景に神鳥守護聖が控えているように見えないだけで、実は世界はつがなっている。
恋愛はふたりのための√なのに、世界観は共通。
だから、閉じていない。
この辺はエトワの恋愛はアリエン仕様、設定はアリコレ仕様のアリオスに通じるものがある。
また、ブライアンがただの次元の狭間に堕ちた一般人なら、初代とSP2の時間の間隔はあまり開いていないのでひょっこりと演出もできるけれど、神鳥守護聖にガッツリ絡んでいるため、それも不可能。
しかも、255代女王時代の最重要人物設定。
この最強設定も非常に使いづらいところ。
「認められない天才」として落としているものの、設定的には最強だよね、ブライアン。
アリオスも最強設定の持ち主だけど、彼は元々ラスボスというオチがあったので最強であっても設定に矛盾はない。
仮に仲間時代は弱くても最終的に敵として登場する際には最強を誇る皇帝なんだから、設定的に最強でないと逆に矛盾する。
神鳥守護聖は相互の短所と長所のバランスから成り立っている、いわば陰陽五行説のような円を描く関係性で、生態系のようなピラミッド型じゃない。
オリヴィエやカティスのようなどのキャラクターにも有効な「万能」キャラはあっても「最強」キャラは入れにくい設定になっている。
元々最強キャラというのは相互のバランスが難しい上に、ブライアンは後付け設定だから余計に矛盾が生じる。
キャラクターの性格に矛盾はなくても、破綻するほど世界観に支障をきたさなくても、異質なものだと思ってしまう。
だから、私にとってのブライアが、単に目新しくするために入れられた新キャラで、守護聖のハイスペックに負けないように最強設定つけられた使い捨てキャラに思えてしまう。
神鳥守護聖の人間関係が緻密で、大事に育てられたのとは真逆の存在と感じずにはいられないのです。