アリコレ館

アンジェリークのアリオス×コレットばかりかと

トラウマを持つ男たち

アンジェリークの中にはガッツリとトラウマという沼にハマっているキャラがいくらかいる。

それを救いたいというのが、一種の恋愛感情になるから不思議だよね(笑)。

 

まず、一番目はクラヴィス

この人は255代目女王との悲恋が思い出されるけれど、私は母親との別離がきっかけだと思っている。

ちょっと話がそれるけれど、クラヴィスとジュリアスは幼児期に守護聖になっているから、とても似ている環境下にあったはずなのに、似て非なる存在になる。

ジュリアスは聖地に召されるまで約1年の月日がある。つまり、物事ついたときには、「あなたは守護聖となる人よ」と言われて育つ。

対して、クラヴィスは突如として聖地へ連行されたわけだから、17歳のゼフェルだって反発してたくらいなのに、それを6歳の、今でいえば幼稚園年長程度の年齢で強制されたわけで、それが暗く影を落とすのは当たり前でしょう。

更に、クラヴィスは水晶球によって下界の様子が見えてしまうから、「ある日突然母親の姿が見えなくなった=母の死」という残酷な現実を知ってしまう。

唯一愛し、愛された肉親の死が彼を厭世的にしたのは、ごく自然の成り行きだと思う。

その後、やっと開けてきた未来、それは255代目女王(候補当時)との恋愛だったが、守護聖であることで破れてしまう。

総合すると、「守護聖である」ということが、クラヴィスの願うものを悉く喪失させているんだよね。

だから、いくらジュリアスが怠慢だと怒っても、守護聖でない自分にはなれない限りは、そうならざるおえないのかな、と。

 

次は、ヴィクトール。

この人の場合、女王試験がきっかけでトラウマを克服するんだけど、精神の教官ということもあり、女王試験がなかったとしても、遅かれ早かれトラウマを克服しそうな気がする。

というのも、彼がとある任務で部下全員を失ったショックの上に、生き残った自分だけ「悲劇の英雄」扱いされることに納得してなかった。

だから、将軍職を任命されても受け入れられなかったんだよね。

でも、女王試験の中で、自分が生きている意味、若くして散ってしまった部下たちを思えば、今後どうしたらいいのか、それを考え、行動する力を持つ。

だから、女王試験はあくまできっかけで、彼は元から克服する力を持っていて、その時期が女王試験で早まっただけのように思えてならない。

SP2にて「トラウマ持ち」として登場したけれど、冷静に考えると個人的な闇はクラヴィスの方が深いと思う。

 

その次は、アリオス。

この人の場合は、精神的にはとてもクラヴィスに似ていると思う。

でも、アンジェリークのキャラの中で、唯一違うのが「肉親(身内)に愛された記憶がない」ということ。

これってすごく大きい。

逆に言うと、クラヴィスが母親に固執したのは、小さな子供の世界には肉親しかいないということも含めて、母から多大なる愛情を受け取っていたからでしょう。

彼の場合それがなくて、さらに命まで狙われいて、でも、皇族という身分から逃れられず、やっとの思いで掴んだ幸せは、エリスの死というもので脆くも崩れてしまう。

ここからが、この人とクラヴィスの違うところなんだけど、思考は後ろ向きなのに、行動は邁進する力があるんだよな。

きっかけはエリスの死であるのは間違いなくても、その前からあった鬱憤をクーデターで晴らそうとしているあたり、その行動力をもっと違ったものに生かせたら…と思わざるおえない(笑)。

 

最期は、フランシス。

私はどうしてもこの人は、京極夏彦の「狂骨の夢」に登場する降旗さんと被ってしまうんだよね。

降旗さんも精神科医で、幼少期から見る夢がトラウマで、それを解決しようと心理学の道にすすむんだけど、かえって自分を混乱させて、見なくてもいい自分まで見て、自己を見失ってしまう。

結果としてトラウマの夢は解決するんだけど、それはトラウマ克服にはならないの。

理由がわかったところで、それが自分にとってなんの解決にもならない。

だから、フランシスも「自分のせいで父親が死んでしまった」というトラウマがあったとしても、その理由がはっきりしていても、解決していない。

ゲームをしていないから、書籍やドラマCDでしかわからないけれど、どうしても「トラウマを克服して明るくなった」感じはない。

(エトワールEDではかなり前向きになってるっぽいけれど。)

むしろ、この人はトラウマがきっかけかもしれないけれど、後ろ向きというよりも、他人に絶対入れないテリトリーの中で自分を飼っていることが、一番快適なんじゃないのかな?

女性にやさしいのに、根本的に女性のことを信じていない。

そんな彼は自分という殻の中で、ひたすら自分を守るような生き方が、らしいと思ってしまうんだけど。

私の中のアリコレ考

私は割と辛口なアリコレも、砂を吐くほどの甘々なアリコレ創作もどちらも好きです。

辛口なのはゲームで素っ気ない面を見せたアリオスを大きく扱っているからだと思うし、逆に甘々なのは、「愛してる」なんて素で言っちゃうアリオスが大きく影響した結果だと思っている。

つまりは、どちらを自分が大きく受け止めているかによって、扱いが変わるだけで、本質的な部分に変化はない。

私も適当にアリコレの二次創作を書いていて、そのときによってアリオスもコレットも違ってくるけれど、大元は一緒だったりします(パラレルは除く)。

以下は私のアリコレ妄想録。

 

基本的なスタンスは、コレットについては「アリオスが好きだけど、好きな気持ちが相手に伝わらない。自分が年下で経験不足が歯がゆい。その後、敵として対峙しても彼を想う気持ちは変わらない。自己犠牲に徹しても、どうしても彼を救いたかった」です。

しかし、ここで言う自己犠牲ですが、女王としての慈愛だけではなく、「自分は死んでも構わない。でも、せめて(意識はないとしても)身体は彼の隣りにいたい」という自己の欲望もあるんです。

恋する乙女だもの。好きな人と一緒にいたいって思う。

その後、「記憶を喪失して、取り戻して、それだけでなにも望まない。一緒にいられるだけで、転生してくれた以上は望んではいけない」となる。

私のコレットが割合暗いのは、ここなんだよね。

自分を抑えてしまうところ。

実際、生まれ変わってよかった!ラッキーってならない。

アリオスが転生する意味って絶対あるわけだし、本来個人的なことに関与してはならぬ女王でありながら、関わってしまったわけだし。

だから、どんなに約束の地でバカップルな会話をしても(笑)、そこで結ばれているわけじゃない。

 

次に、アリオス側。

「エリスに似ている。彼女の血を媒介にして、エリスを蘇らせるための器としてしか見ていなかったのに、それがいつの間にか”アンジェリーク”という存在に変化する。親密度イベントには、既にもうその変調がある。無人島イベント時にはある程度彼女のことを意識していた」となる。

けれど、アリオスとコレットが決定的に違うのは、「コレットはアリオスの真意を知らず、けれど、アリオスはコレットの真意を理解してなお、彼女を拒んでいる」のです。

つまり、アリオスは彼女から好意を持たれていると自覚して、それを利用しているのだけど、更に自分が彼女に惹かれているのも薄々感じているんだけれど、それをねじ伏せている。

「エリスの器」「内偵」ということを言い訳にしてる。

本当に「自分はアンジェリークを愛している」と認めたのは、最終決戦で敗れ、コレットの「あなただけを選ぶ」の言葉を聞いてからだと思う。

 

だから、どんなにバカップルぶりを発揮しても(笑)、自他共に認められる恋人同士になったのは、エトワールの創成期の危機を脱してからだと、私は位置づけている。

トロワ後はある程度恋仲であったかもしれないし、それこそ肉体関係もあったかもしれないが、心身ともに、また周囲にも認められるような関係になるのは、エトワール以降。

天レクからエトワールまで、どれくらいの時間がかかったかはわからないけれど、そう考えるとこのふたり、結ばれるまでに結構時間がかかっている。

 

そこで、アリオスはコレットの初恋の相手だと思うんだよね。

だって、こんな面倒な男を好きでい続けるなんて、ちょっと人間技じゃない(笑)。

初恋こじらせて恋愛できないタイプってまさにこれなんじゃないの?ってくらい。

コレットの周囲には守護聖をはじめ、(人間的によいかはともかく)スペックの高い男性がいたわけだから、以前に好きになった人がいれば「アリオスより✖✖様の方が素敵だったわ!」となるのが普通だもんね。

 

そんなふたりは、エトワール以降は強い絆で結ばれている。

コレットとしたら「自分の手を取ってくれる」ということと、アリオスにしてみれば「自分を丸ごと包んでくれる」ということが一致するから。

本来、縛られることを嫌うアリオスが、聖地という鳥籠の中で、女王のみに仕えているというのがなによりの証拠。

表面上(公式では)アリオスは恩ある女王が危機に陥って助けるために、この聖地へやって来たことになっているが、彼の性格から考えてそれはありえない。

彼はコレットのことを大恩ある女性とは絶対に思っていない。そして、その恩のために人知れず働くこともしない。なにより、自ら縛られる環境下で生きていない。

となると、彼はコレットのためだけに生きているということになってしまうのだ。

 

私はコレットの退位後も創作しているんだけど、結婚して子供に恵まれてというのは、まさに私の願望。

結ばれるまでつらく険しい道のりのふたりに、ごく当たり前の幸せを与えたかった。

特にアリオスはそういう愛情を知らずに、知ってもすぐに失ってしまったのだから、幸せになってほしい。

コレットならアリオスじゃなくても幸せを築けると思うけど、アリオスは絶対コレットじゃないとダメだと思う。

だから、どんなに立場や心境に変化があったとしても、私はアリオスをコレット以外の女性とくっつけられないんだよね。

 

ところで、どうでもいい話。

いろいろ書いていると、アリオスは超ノーマルだと思う(笑)。

結構、俺様キャラだから真性のSみたいなことを言われるんだけど、俯瞰的に見られるタイプといい、守護聖と違って割合常識人といい、ノーマルな気がする。

若年から盛り場で過ごしていたから、その手の知識もあるし、いろいろ経験済みだとは思うけれど、それが自分に合っているかというのはまた別問題。

むしろ、私の書くコレットの方が変な性癖を持っています(笑)。

コレットの場合はあまりその手のことに知識もないし、17歳で女王になって親しく話すのはレイチェルくらいでしょう。

だから、性的なことって案外わからないんじゃないかと。

基本的にノーマルだとは思うけれど、案外変な性癖持ってそうな気もする(笑)。

私のコレットは初恋アリオスで、紆余曲折あっても彼と結ばれてしまったがゆえに、彼しか知らずにいるのだから、それが当然とか思っていそう。

それがアブノーマル思考だったとしても、アリオスは別にそんな性癖あってもいいんじゃねえの、くらいには思っていそうだし。

 

どうでもいい話2。

私は嫉妬するアリオスが書けない。

エリスやエンジュに嫉妬するコレットは書けるの。

経験ない女の子が不安になるのはよくわかるし、彼がエリスを深く愛していたのはコレットも承知なわけだし。

エンジュにしたら、自分は聖殿から一歩も出られない立場なのに、彼女は好きなときに、好きな人と会うことができる。

そんな自由な立場にも嫉妬して。

でも、私のアリオスがコレットに妬かない。

守護聖に妬くっていうのもあるかもしれないけれど、私自身が守護聖と女王というものについて、結構身分差というか、見えない壁みたいなのがあると思っている。

十二国記でいうなら王と麒麟ファイブスター物語ならマスターとファティマ。そこに愛情が芽生える場合もあるけれど、ほとんどがそうじゃない。

あくまで恋愛としての成り立っていない。

まして、あなただけを選ぶと言った彼女が他に浮気するとも思えないし。そういうことをしっかり把握してそうだな、アリオス。

だから、書きたいテーマではあるけれど、なかなかこれは書けないのです。

ツイコレ妄想録

我が家で友達ふたりととツイコレ見たんだよ。

ふたりともアンジェリーク経験者だけど、すっかり耄碌ではなく、ほとんど忘れている人たちなんだけど、無理矢理見せたんだ(笑)。

とにかく、「古いアニメ」というのが第一印象だったみたい。

「顎が…」というのはあったけれど、どうやら「表現が古い」。

花が舞い散るのが不自然極まりなく、『花の子ルンルン』発言まで飛び出す始末で(笑)。

しかも、花の子ルンルンと違って、ツイコレの花に意味はない。

今どきのアニメを知らないからか、私自身は、表現も絵柄も耐えられるんだ。

(今更『銀河旋風ブライガー』をおもしろいと見れるレヴェルなので。)

次に出たのが、キャラクターの組み合わせが謎すぎる、と。

これは発売当初から言われていたよね。私も謎だ。

セイランなんて絡まないキャラが絡んでいるのが変!とか。本当にそう思うよ。

そして、個人的に繰り返す脚本のダメさ。友達も特に1巻目のダメさを何度も強調してましたっけ。

 

久し振りにオタクトークできるのでハッスルしてたんですが(笑)、ふたりの見ているところと私の視点が決定的に違うのが、隠喩の表現だった。

白い羽=ヒロイン(天使)というのは、間違いなく重視して作り手が用いているんだけど、友達は割とスルーだったな。

天レクの金の目=レヴィアス、緑の目=アリオスの隠喩だろうと言っても、きっとわからなかっただろう。

私はこういうどうでもいいような、細かい象徴とか隠喩とかそういう妄想が好きなの。

アンジェに限らず考察とかキャラ考とか読むの好きだからかもしれない。

 

で、久し振りにツイコレ見て思ったのが、黒い羽=レヴィアス(アリオス)の表現。

『黒き翼のもとに』という天レク前の小説が公式から発売されているので、これはレヴィアスの象徴として意図的に入れられているんだと思う。

そこで、ツイコレのアリオスの場面だと、彼が見上げた先に白い羽が舞っていて、そこに一枚の黒い羽が落ちてくる。

すると、さっきまで一面銀世界だったものが、真っ黒く染まってしまう。

以前の私はこれを白い羽=コレットで、その力が弱まった象徴として、黒い羽だと思っていたのね。

でも、黒い羽=レヴィアスだとすると、彼と交わることでコレットの白い羽が穢されてしまう。→だから、共にいられない。と思えるようになっていた。

なので、その後、メル・ルヴァ・クラヴィスに「コレットが危ない」の発言にあんなにも動揺したんじゃないだろうか。

その方が、わかりやすいよね。

 

どうでもいいが、ルヴァが淹れてくれたお茶をアリオスに手渡すシーンで、たまたまそのコップに花びらが一枚落ちてくるんだけど、友達が「ルヴァ様、ゴミ入ってますよ」で吹いた。…確かにな。

ま、私は花びら=コレットだと思っているけどね。

個人的に知りたいこと

ルトゥール2は半ば諦めているんですが、ここでちょっと個人的に知りたいこと。

フルリメイクではなく、単なるリメイクでルトゥールとどれくらいの売上の差があるかどうか。

決して喧嘩を吹っかけているわけではないのですが、フルボイスで、絵師変更がなければ、単なるイベント、CG増加だけでどこまで売れるのか知りたい。

 

SP2自体がドット絵なのもあって立ち絵とか古いのだけど、線画自体は結構綺麗だと思うのですよ。

だから、それを再利用して色の塗り直しでもOKだし、EDスチルはそのままでも当然OK。

できれば、由羅さんのイベントスチルを各個人数枚あったらいいな、と。

つまりは遙か3のリメイクと同じわけですが、それでどこまで売上があるのか。

 

ルトゥールは絵師変更で見送った購買層もあったけれど、次回以降のリメイクを期待して購入した層もあった。

元からのアンジェリーカーで絵師変更を望んだ人は少なかっただろうから、それでどこまで売れたかどうか。

むしろ、これで新規がどこまで釣れたかってことでもあるんだよね。

マジきゅん見てても、結構アンジェ懐かしいみたいな発言があって、やっぱり由羅カイリあってのアンジェリークなんだと思うし。

 

新規リーカーさんに喧嘩売るみたいなことだから、絶対にないとは思うけど、ちょっと知りたい事柄だったりします。

マクロ視点

エンジュは間違いなくアンジェリークシリーズのヒロインだけど、その世界観からいえば、彼女は主流のキャラクターではない。

前にも書いたけれど、アンジェリークという名前でない時点で、それが例え天使を意味するものであっても、その他大勢と同じ扱いだ。

つまり、エンジュは特殊であっても、マクロの目で見たら、エイミーやネネと同じカテゴリーなんだと思う。

 

アンジェリークの世界において、”アンジェリーク”ほど尊い名前はない。

ゆえに、255代目女王、リモージュコレットはその頂点に立つ。

彼女らの共通点は『ごく普通の少女であったが、試練を通して立派な女王となった』というもの。

それもそのはず、255代目女王は神鳥崩壊の危機を命を懸けて防いだし、リモージュはその後の安定と侵略者の阻止、コレットアルカディアの未来を救い、聖獣の宇宙を創世期を脱する、みな偉大なる女王だ。

 

しかし、物語上、エンジュはその聖獣の宇宙の育成の一部に携わっていただけに過ぎない。

(これはゲームの育成はすべてだと私は捉えていないので、敢えて一部と書いた。基礎はコレットとレイチェルが築いたものだからそうだろうと思う。)

決してエンジュを貶しているわけでもなく、マクロから捉えたらそう考えざるおえない。

サクリアを扱えるという点では特殊な人間になるものの、彼女自身にサクリアは宿っていないことから、一般人と羅列されて間違いないと思う。

むしろ、それが彼女の魅力のひとつだと思うし。

だから、聖天使なる不思議な職について家族と別れるよりは、恋愛EDがないなら、個人的には郷里に帰る方が世界観からしたらしっくりくると感じている。

吉と出るか凶と出るか

遙か3のリメイクによって、今後のネオロマ作品がどうなるかが決まるのだと予想しています。

リメイクの波に乗って、どの作品がどのようになっていくのか。

 

ネットでは概ねリメイクは好評なので、遙か3のようなリメイクものが続くと思う。

アンジェリークのときは、フルリメイクだったし、なにより肝心要の絵師変更があったので、結構荒れていた。

愛蔵版みたいに大本を変えないというのは、ユーザーにとっても安心感があるし、作り手側にしたら時間もお金もかからないから手を出しやすい。

だから、人気のあった過去作がリメイク対象になるのでは、と予想しています。

 

けど、アンジェリークは難しいんだよね。

ルトゥールは完全フルリメイクだったけど、これは予算も時間もかかる。

手っ取り早くやるなら遙か3商法なんだけど、SP1に続くとなればSP2なんだけど、これは元の作品が古すぎて(これはゲーム機本体が古いことも由来する)追加商法では難しい。

かといって、ルトゥール2にするほど予算はかけられない。→お蔵入りになる可能性が大。

天レクはシステム自体がダメだから、SP2以上に鬼門。

トロワ・エトワールになるとPS2ソフトなので画像もアニメもそのまま流用できる品質なんだけど、他過去作を通り越してのリメイクでは示しがつかない。

 

となると、アンジェリークだけリメイクなしでそのまま終了になる可能性がある。

ネオロマよりも新規が少ないから仕方ないといえば、仕方ない。

それなら、なぜか携帯機へのDL配信してないので、それだけはお願いしたい。

フルボイスとか贅沢いわないので、是非SP2以降アーカイブス配信してほしいよ。

 

本気でやるなら天レクなんてすごくいい素材なんだけど、無双みたいなものはガッツリ予算がかかるものなので、これは絶望的に無理だんだよね。

記憶を取り戻すまで

トロワのアリオスとの強制イベントは初回の6回のみ。

ここで記憶喪失の青年と出会い、彼の記憶を取り戻すと火・木曜日以外に日曜日にもデートできるようになる。

この6回のイベントが神懸ってる!

以前も度々書いたけど、まとめて書いたことないように思うので、今回はそれを書いてみようかな、と思います。

 

コレットが約束の地に行くと、アリオスらしき青年がいる。

でも、彼は記憶を失っていて、彼女が誰だかわからない。

そんなとき、アリオスは「その瞳と唇には覚えがある」とぬかす。

ちょっと、ここ本当に上手すぎる!!

これだけで天レクのアリオスED上の話の伏線だとわかるもん。

つまり、彼が最期に消え去る前、左目でコレットの姿を心に刻み付けたというのがわかる。

黄金色の右目=レヴィアス、緑の左目=アリオスの隠喩で間違いないと思うが、このときの彼は左目でジッと彼女のことを見てから、灰燼になる。

最期に望んだのは、皇帝でもエリスでもなく、コレットだったわけで、ここだけで飯三杯いけます(笑)。

天レクでエリスの魔導生物を作れると張り切っていた頃の彼は「あの美しい青緑色の瞳は失われるが…」という台詞を吐いているので、彼女の瞳が元から好きだったというのもあるけれど、私自身は「意思の強さ」「無垢な心」の象徴のように思っています。

唇については、欲しかったんだろうね。

結局は愛し合っても触れることなく別離を余儀なくされたわけで、本当は誰よりもその唇に恋い焦がれてEDがあれなんだと思うと、胸が苦しいよ(笑)。

 

2回目はコレットが先についていて、左右に足踏みして、明らかに人を待っている様子がわかるの!!!

見たときショックでした。覚えてなかったから!

トロワは何度もプレイ済みだから、絶対知らないことはないんだけど、おそらくこの6回以降のセーブでやっていたから、覚えてなかったんだと思う。

けど、この動きがめちゃくちゃかわいくて、萌え死にそうだった(笑)。

このときに、アリオスに彼の名前を聞かれるんだけど、そのとき『レヴィアス』を選択すると即NG。

これは当時ネットでも「お前の本名はレヴィアスだろうが!!!」みたいな意見も多くて、私も賛成だった。

けれど、こうして改めてやってみると、やっぱり『アリオス』で正解なんだと思う。

ここは正しい答えがほしい場面じゃない。

コレットにとって、彼の名前はアリオスだからそれでいいと思うし、深読みすれば、アリオスとってレヴィアスではなく、無意識にもアリオスを望んでいたようにも思える。

彼の人生の中でアリオスであったことは、そう多い時間ではないはず。

なのに、アリオスとして望まれたいと思う気持ちがあるなら、それはすごく深い。

ここだけで飯(以下略)。

 

3回目には木漏れ日の蝶を見ます。

アリオスが約束の地の林に誘うんだけど、そのとき、彼はスタスタ前に行っちゃってコレットが追いかけていく姿がかわいい。

で、神に見放された蝶として紹介するけれど、コレットにはそれが苦しくなってしまう。

まるで潔く死ぬことがすべてであったかつてのアリオスとの決別を思い出して。

アリオスは慰めてくれるし、その後にからかってくれる。

ここも本当に上手だよなぁ。

詳細を伝えなくても天レクを絡めているから。

深読みできるようにできているんだよね。

しかも、コレットのことを見送ってくれるんだよ。彼女の背中をじっと見つめるアリオスの姿もグッとくる。

 

4回目に雪を見て断片的にアリオスは記憶を思い出す。

本当にここが一番好き。EDより好き。

アリオス「…雪か。こうして、お前と一緒に雪を見たことなかいか?そばに暖炉が燃えてて…お前の吐く息が、窓を白く曇らせていた」

コレット「本当のことよ。私も…覚えているもの」

アリオス「なん…だって?」

コレット「私、あなたと雪を見たわ。窓際で二人並んで…あのときは、すごく…すごく暖かかった」

アリオス「…雪が降っていたのに?」

コレット「降っていたけど…暖かかったの」

この台詞回しも最高に好き。

ここで考えると、あのなんでもないひと時が、かえってアリオスの心の中にあるって、それはすごいことだと思う。

まだ両想いでなかった頃であろう、普通なら単なる一場面に過ぎないこの雪の想い出を、彼は自分の名前すら失っても覚えていた。

それだけ大切な想い出だったんだよね。

ここでまたご飯が(以下略)。

 

5回目でアリオスは過去をすべて思い出し、コレットとの別れを決断する。

ハッキリとは描かれないけれど、おそらく雪がきっかけとなって過去を取り戻したのだと推測されます。

このときのアリオスは天レクの最終決戦のレヴィアスに通じるものがある。

憎まれ役に徹してるというか。

振り返ることなくコレットを置いて行ってしまう姿は、約束の地にひとり残された彼女の悲壮感ばかりが目立って、プレイヤーは「この選択肢でよかったのか?」とかなり混乱したんだよなぁ(笑)。

 

6回目で再会できます。

これは私の記憶違いかもしれないのですが、5回目から6回目まで間、2回くらいアリオスに会えなかったように思ったの。

でも、愛蔵版では次の回でちゃんと会えました。

ここで、「別れがきても、くじけないわ」とコレットが彼に告げるんだよね。

アリオスが「やれやれたいした愛の告白だな、アンジェリーク」ってからかうんだけど、このカップルってどちらも無意識に心情を吐露するよね。

確かにコレットの言葉はすごく重い。

どんなことがあってもあなたを諦めないということは、天レクのあなただけを選ぶと同意儀なんだと思う。

それを意識してないからこそ、アリオスがからかいたくなるんだろうけど、このとき、彼はすごくうれしかったはず。

こんなにも愛されたのは、エリス以来。

しかも、そのエリスへは拒否したことはなく、コレットについては強烈に拒否したあげくにそれでも自分を選んでくれるというのは、これ以上にない愛だと思う。

それがわかっていて、EDにつながると思うと、胸が熱い。

 

そうそう、4回目でアリオスがコレットのことを尋ねるところがあるんだけれど、「私は宇宙の女王よ!」と言うと「すげー頭悪そう」とゲラゲラ笑われます。

「えっと普通の女の子だと思うけど…」とお茶を濁すと、結局からかい半分に問い詰められて、女王であることを告白してしまう。

前者の方がポイントが高いので選んだりしますが、後者の方がコレットぽいと思う。

嘘がつけなくて、ジリ貧になるところが(笑)。

こういう何気ない会話もすごく好きだ。

 

そして、最後のEDのアニメーションはとても綺麗で、今見てもとてもいいと思える画質。

アリオスの代名詞である「ばーか」に続く「愛してる」の直球を、あの短いシーンの中によく入れたと思うよ。

念願のキスもできたしね(笑)。

コレットの声がないのは不自然に思えるんだけど、それを抜いても最高の出来だ。

アリオスというキャラクターをよく表していると思う。

再燃したからこそわかるけれど、トロワのアリオスは本当によく出来ている。

雪祈祭とか夜想祭とかに参加できないふたりだけど、そんなのを軽く越して素晴らしい出来だと思っている。