設定だけで見えてくるもの
「それが美男だと、同じ性関係でも、女が男に惚れての性関係という図式がごくしぜんに成立する」(『美男の立身、ブ男の逆襲 大塚ひかり著)
というのが、私の中のアリオスとコレットの間にある『エリス』という存在。
アリコレは『エリスを生き返られる技術がある』且つ『そのエリスの器にコレットが相当できる』という条件を満たしている。
だから、エリスに似ているからコレットにノスタルジアを感じているのではなくて、アリオスはどうしてもコレットの動向から目が離せない。
恐らく本来ならお子様すぎて彼の好みのタイプでなかったコレットの価値が、これでグググと高くなり、そこから恋愛に発展するのがごく自然に成り立つのだ。
亡き人に似てるだけだと、かえって拒否反応を示す場合も多いが、コレットの身体がエリスの蘇生に必要とあれば、そりゃ一時でも目を離したくないだろう。
これは実にうまい設定だと思う。
女王試験のときと違って、宇宙の危機という緊迫した状況下で、アリオスの方がコレットに惚れる図式が成り立つから、自然に受け取れるんだと思う。
前にも書きましたが、私にとってレヴィアスがエリスを愛していたということは過去に相当して、「ジュリアスが大貴族出身」「ロザリアは女王になるべくして育てられた」という設定と同じ受け止め方なので、特にどうこう思うことはないのです。
ズートピアにおけるアリコレ
Twitterでズートピアでアリコレ!アリコレ!と叫んでいたわけですが、友達に言ったら「色んな楽しみ方があっていいね」という同情をくれました(笑)。
信じてほしくても周囲から信じてもらえないから、信じないと心に決めた男。
それは、奪われたなら奪い返せ。手に入らないなら無理矢理でも入れる。それまではどんな苦難にも負けないと誓った男と似ている。
人生を諦めつつ、でも本当に欲していたものはそれじゃない。
ニックがジュディにふれられるのを恐れている様が、コレットにふれられるのを恐れているアリオスにダブるんだよね。
あと、泣きながら謝るジュディを宥めるニックが天レクのアリオスだよな、と。
抱きしめることも愛してるとも告げないふたりが、天レクのアリコレにすごく相似していて、見ていて胸が苦しくなる。
「俺のこと好きなんだろう?」のニックの言葉が、トロワのアリオスちっくでさ。
揶揄しながらも本音が含まれて、でも、本気で言うのは怖くて。
軽口の中に本音があるのが、アリオスだから、それを彷彿させるんだ。
むしろ、ジュディはコレットに似てない。
一生懸命なのは一緒かもしれないけれど、「優秀なら一日100件違反を取り締まれ」という言葉に対して「それなら200件やる!」と言って、本当にやり遂げてしまうジュディのバイタリティはコレットにない。
それでも前向きに進みながら、傷つき、空回りしても互いから離れられないというふたりがアリオスとコレットに見えてしまうのです。
今日もズートピアはエンドレス?
しばらくしたら飽きるんだろうけど、見たくなったらレンタルじゃなくて購入しようと思います。
『いいひと』にならなくて良かった
実は『いいひと』でした、というのが嫌です。
だから、トロワで復活したアリオスがいいひとにならなくて良かったな、と思った。
でも、そうと考えたのは、割と最近。
昔はおそらくどっちでも良かったと思う。
けれど、やっぱり『いいひと』なアリオスなんてアリオスじゃない。
クーデターを起こした原因は完全なる私怨なのだが、争ったのは権力。
そこに民の希望とか願望なんてなかった。
玉座を臨んだ、ただそれだけ。
神鳥への侵略もその足掛かりだっただけ。
だからこそ、戦いに敗れた彼はその責任を取って自害した。
これが本当に責任を取ったということでなくても、レヴィアス(アリオス)の生き方による幕引きだった。
それを周囲からどうこう言われたくない。
だから、戦うことになったけれどコレットにすら謝らない。
当然、これはアリオスの論理であり、特に神鳥側としたら「は?」みたいなことなんだけど、互いが理解できるのが理想であるけれど、実際はそうじゃない。
けど、それでいいんだと思う。
もし、この侵略に対して謝罪したらアリオスじゃないし、そもそも謝るくらいなら物事を起こさない男だ。
そういうひとなので、彼は周囲から一歩引いている(自分がしでかしたことの重さを知っているから馴れ合わない)というのも、合点がいく。
だから『いいひと』でした、でまとめると落ち着くのかもしれないけれど、キャラクターアイデンティティが崩れるから、嫌なんです。
嫌われても、理解されなくてもいい。
我は我が道を行く。
それでいいと思う。
転生
考えると穴だらけでどうなってるの?ということが多くて困るアンジェリーク。
しかも、かなり世界で重要なことが未だに謎。
守護聖は割合きちんと定義はされているんだけど、女王や聖天使はもちろん、アリオスの存在すら謎。
そして、今回は転生について。
実は、これは公式である程度決められている。
アリオスがコレットの宇宙に転生してきたのは、女王の慈愛によって行われたということ。
…なんですがね、ちょっとそれだけでは理解できない部分が多い。
もちろん、そう定義しないと他カプの存在意義がなくなってしまうので、公式にこのようにしないとダメなのはわかる。
(トロワ前は天レクノーマルEDから出発するから。)
数々の言葉尻を捉えて、アリコレ仕様に考えると下記の通りとなる。
まず、アリオスが転生してきたと判明するのが、アリオスEDのみ。
ノーマルEDを含めて、すべてが「人類の誕生」のみにとどまり、「翠と金の目を持つ男の子」とまで言及するのはアリオスEDだけ。
次に、トロワで記憶を失ったアリオスが自分の名前を尋ねてくるときがある。
そのとき、「レヴィアス」と返答すると即NG。思い出したぜ、あばよ!と永久に去ってしまう。
当時の私は納得できなかった。
レヴィアスは彼の本名であって、それがなぜNGワードなのかと。
しかし、記憶を失っていたとはいえ、彼はレヴィアスではなくアリオスになりたかったのではないか、と考えると納得する。
天レクEDでもコレットに惹かれているのに、レヴィアスとしては信念に殉じるしかなかったといって自死しるわけだから、アリオスとしてなら彼女と一緒にいられたわけだし。
むろん、コレットとしてもレヴィアスというよりアリオスに惚れていたわけなのだから、アリオスに生まれ変わってほしかったわけで、ここで両者win-winなはず。
そして、そもそもなぜアリオスが聖獣の宇宙へ転生したのか。
当然コレットの力で転生したのだから、彼女の宇宙が相当するんだけど、それならなぜエリスと共にレヴィアスとして転生しなかったのか。
ノーマルED前提なら、それが一番自然なはず。
コレットは慈愛によって甦らせたのだから、エリスだけを除け者にすることはない。
となると、彼が一番に愛したのはエリスではなく、コレットだと示しているように思う。
実際、この辺は制作サイドの思惑で、こうすると逆にアリコレの人にとってありえない選択になってしまうから、それもできなかったんだろうけど。
こんな風に考えていくと、アリオスがアリオスとして生まれ変わりたくて、コレットを選択したとしか思えないんだよね。
トロワのEDで「過去を断ち切る」と発言しているので、ずっと引きずっていたものを断ち切っても、彼女と共にありたかった。
そう考えると、転生というものが、コレットのみの力だけでなく、アリオスもかなりその想いが強かったと思ってしまう。
アリオスの時間
私は根っからのアリコレ派なものでエトワでもアリコレ前提となるから、アリオスがコレットが創成期の危機で弱っていると知って、聖獣の宇宙へ駆けつけた段階から、もう女王と同じ時間を共有している(つまり聖地のタイムテーブルに乗っている)と思っているが、実際にはどうなのだろう。
トロワ→エトワールの時間の流れが不明ながら、教官協力者がみなトロワから年齢が進んでいないので、それほど時間は経過していない。
単にこれ以上年齢がすすむと困るキャラがいるからなんだが(笑)、まぁそこには目をつぶる。
おそらくそれまで、アリオスはアルカディアにいたと思うから、時空の流れは考慮しなくてもいいのかもしれない。
エンジュは聖天使になる場合、もしくは守護聖とのラブEDだった場合は聖地のタイムテーブルになることになるのがわかるから、問題ない。
(アリオスEDの場合はどこかへ行くということになるだろうから、聖地時間ではないはず。この辺は謎ではあるが…。)
そこで、思い出すのはCD「花のシャングリ・ラ」のドラマ”優雅なる休日”のジュリアスの言葉。
エンジュが聖天使を拝命してから、アリオスも公式に認められる存在になったということがほのめかされている。
ということは、この時点で聖地タイムテーブルに乗った可能性はある。
それまでは、SP2の教官協力者と同じで下界の人間ながら聖地に出入りするという状態だったのかもしれない。
コレットが眠りについていた時期というのは、聖獣の宇宙にとってかなり激動の時代だと思うし、聖地の時間でないと対処できないと思うから、やっぱり当初のとおりアリオスが聖獣の宇宙に来た時点で聖地のタイムテーブルでいいのかもしれない。
エリスへの妄執と脱却
二次元というのもあって、十年も亡き人を想うレヴィアスの設定は重たい。
ただ、レヴィアスはエリスが死んだことで皇帝の憎しみがMaxまで高まったが、実際に彼女の心情を汲んだものではなかった。
とにかく、彼女の死を認められない十年だったに違いない。
レヴィアスが自死するのは、彼のしでかしたことのけじめだったのだろうが、それだけじゃなくて、意地とかプライドとかが含まれてたのも確かなはず。
野望が成功するか失敗するかのDead or Alive。
失敗したので死を選んだのだけど、そこにコレットへの気持ちもあったと思う。
彼女は太陽のような存在。
アリオスには眩しすぎた。
闇の中を生きる彼にとって、この場所へ彼女を連れていくことはできなかった。
エリスが『レヴィアスと逃げる』という選択肢がありながら、事実上それは不可能であったため、彼の幸せを想って(皇帝の側室になれば彼は刃を交えるだろうと予測しただろうから)、彼女は苦しみ、投身自殺をしてしまう。
アリオスも『コレットを攫う』という選択肢があったはずで、コレット自身は彼を許していたわけだから、そのチャンスを棒に振ったのは、やはり一緒にはいられないという考えだったのだろうと予測。
皮肉にも、彼のしたことはエリスのしたことの繰り返しだった。
だから、トロワでエリスの死を認められたんだよね。
『あいつと俺の幸せの基準が違っていただけで』と。
そう、彼女もまた自分を愛し、苦しんで自殺した。
彼もまたコレットを愛してしまい、苦しんで自決した。
認めることで、ようやくエリスからの妄執から逃れられたんじゃないかな、と思っている。
そこで、アリオスはやっと恋ができるようになった。
エリスの死後はエリスに引きずられたままで、彼女を復活させることばかりで、新たな恋という発想すらなかっただろう。
でも、エリスの死を認めたことによって、やっと自分はエリス以外の人間を愛しているとも認められたのであろう。
しかも、外見も内面も似ていると思ったコレットだが、最も惹かれたのは『エリスに似ていない部分』だった。
ここは大きなポイントだ。
だから、私は単にアリオスが過去の傷を癒しただけでは、新たな恋はできないと思っている。
エトワールの前提はおそらく、天レクノーマルED→白い翼のメモワール→トロワノーマルED→エトワールだと思うから、これではアリオスは過去から脱却できても、エリスからの妄執からは逃れられない。
だと、恋はできないと思っちゃうんだよね。
妄想を辿る
私は妄想がどのような経過を辿って、その結果になったのかを考えるのが好きです。
要は暇人なんですが(笑)。
特に、キャラの語りについて、相手は誰だろう?って考えると自然と特定のヒロインが浮かんでくる。
もちろん、制作サイドは語りという性質上、あなたに語りかけているというのが正しいものなんだろうけれど、私はどうしてもキャラ×キャラで考えてしまう。
そこで、CD『Ribbon』。
ゼフェルは膝枕がポイントになるので、私の想像ではコレット。
単にトロワのEDスチルの影響です。
なかなか会えないふたりのまったりデートという感じだから、どのヒロインでもまったく問題ない。
でも、ランディと違って、ゼフェルはヒロインが変わると印象が異なる。
リモージュだと彼女に振り回される気がするし、ロザリアだとお互いの不器用さで空回りしそうだし、コレットだとなかなか距離が縮まない感じだし、レイチェルだとケンカップル系だと思うし、エンジュだと友達以上恋人未満みたいな気がするし。
あと、以前にも書いたけど、ゼフェルの独白ってちょっと恥ずかしいんだよね。
内容ではなく、ゼフェル自身が恥ずかしがってるから、こっちまで恥ずかしくなる。
でも、それが彼の良さだとも思うからこのままでいい。
ルヴァの相手はエンジュ。
こちらはランディとは逆で、少し硬い口調のような気がして、付き合いの長いリモロザコレレイは除いてしまい、エンジュに。
元からルヴァは恋愛と日常の感情にそう差がないので、わかりにくいというのもあるんだけど、釣りのデートというよりも、日常の一コマみたいな感じがする。
こういう付き合ってるか付き合ってないか、そういう曖昧な関係が好きだし、なにより彼っぽくて個人的には好きです。
ランディはリモージュ。
お茶の準備中に食後の片づけを手伝うよ、という場面でのやりとりなんだけど、それがすごく彼らしくて素敵です。
ランディはヒロインが誰であってもお兄ちゃんポジションだよね。
妹がいるからということなんだけど、それだけじゃなくて、彼自身が上に立ってなにかするタイプなんだと思う。
で、ランディの語り口調がとてもフランクなので、なぜかエンジュでは想定できなかった。
シチュエーション自体がもう恋人設定だろうからエンジュでも問題ないんだけど、なぜかもっと親しい間柄のように感じてしまって。
ロザリアならばあやが、レイチェルなら食洗器で洗い物しそうな雰囲気なので、リモージュまたはコレットを想定して、より自然なのはリモージュかな、と。
ランディに限らず、神鳥守護聖はヒロインみんな対象にしているから、誰でも無理はないんだけど、より自然と思われたのがリモージュでした。
エルンストの口調が丁寧であっても目上の人に話す感じではないので、リモロザは除く。
レイチェルだと天体観測なんてしたときに告白するような間柄とは思えなくて。
そうなると、コレットまたはエンジュなんだけど、私はCD『LOVE CALL』のイメージが強くて、あのときのエルンストは自分の気持ちに気づいていなくて、それをリベンジする意味で、となると相手はコレットかな。
アリオスは聞かなくてもコレット(笑)。
ではなくて、”アリオス”として公式にリモロザには出会っていないはず。
アリオス自身は侵略者の過去をどうこう思っていないだろうが、それでもさすがに神鳥に行くことはないと思う。
そうなると、コレレイエンなのだが、レイチェルとわざわざなにもない草原に来るイメージはない。
この草原が秋の終わりから冬のはじめくらいの約束の地のようなイメージがするので、ここからコレットに。
また、白い翼と黒い翼という台詞があるんだけど、エトワール未プレイだからその言葉がゲーム上に出てくるのかもしれませんが、私にはツイコレのイメージが強い。
「お前を守れればいい」というイメージはエンジュよりコレットなので、やっぱりコレットがしっくりくるんだなぁ。
最後のヴィクトールはコレット。
リボンをプレゼントするヴィクトールの口調は教官そのもの。なので、リモロザは除く。そして、リボンのイメージのないレイチェルも除く。
アクセサリーをプレゼントしてもいいという台詞もあったので、恋人設定だと思う。
だから、恋仲になったリモロザでも妄想はできる。
お前に似合うのは淡い色のリボンと言っているので、それがコレットを思わせるんだと思う。
エンジュもピンクのリボンしてるからエンジュでも無理はないんだけど、色の濃い髪の方がより淡い色のリボンが似合うと思うんだよね。
以上、妄想でした。